非科学ジャーナリスト、渡辺センセの「のど飴」記事

 

 非科学ジャーナリストの渡辺雄二センセが毎度の事ながら、アホ記事を書いている。
 『のど飴は単なる「食品」?一部商品に効能の根拠なし、合成甘味料で健康被害の恐れも』
 ハッキリ言ってのど飴は単なる食品ですけど。
 そもそも食品に過ぎないからハーブ類など使用されていて、喉がいがらっぽい時にはスッキリさせる作用があるが、食品なので当然のことながら効能効果を表示出来ない。

 カラメル色素は、カラメルⅠ~Ⅳの4種類がありますが、カラメルⅢとカラメルⅣには、発がん性のある4-メチルイミダゾールが含まれています。

 カラメル色素が話題に上るようになったのは、2011年のアメリカのカリフォルニア州の独自の規制によるものであった。
 コーラ355mlに換算して、4-メチルイミダゾール(4-MEI)が4μgを超える場合には、その食品に警告表示を義務付けるという事で有った。
 アメリカでも、カリフォルニア以外ではこの様な要件はない。
 アメリカの食品医薬品庁(FDA)は当面4-メチルイミダゾールへの心配から消費者が食事を帰ることを勧めるものでは無いとしている。 欧州食品安全機関(EFSA)もカラメル色素の使用による、 ばく露量についての懸念はないとしている。

 米国食品医薬品庁(FDA)はカラメル色素と4-MEI に関するQ&A を発表し、2007 年に国家毒性プログラム(NTP)が発表したラットとマウスでの毒性試験の報告書によれば、ラットの2 年間試験では発がん性の結論が出なかったが、マウスではある種の肺腫瘍発病率が上昇した。
 この動物実験で用いた4-MEI の濃度は、コーラ等の摂取でヒトが暴露すると考えられるカラメル色素の推定暴露量をはるかに超えるものであり、FDA は当面、4-MEI への心配から消費者が食事を変えることを勧めるものではない、としている。

 欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としてのカラメル色素I、II、III、IV (E 150a, b, c, d)の再評価に関する科学的意見書を公表(2011 年3 月)
 NTP のマウスにおける実験の結果により、マウスに有為ながん発生の可能性が認められたが、遺伝毒性はなく、実験に用いたマウスは、肺胞や気管支に腺腫またはがんを発生しやすい性質があることから閾値はあるとみなしている。
 カラメル色素の使用による、4-MEI ばく露量についての懸念はないとしている。

 食品安全委員会が収集したハザードに関する主な情報  

 甘味料にも噛みついている。

 アスパルテームは、砂糖の180~220倍の甘味があります。
 しかし、アメリカでは、1990年代後半に、人間の脳腫瘍とアスパルテームが関係しているという指摘がなされました。
 さらに、2005年にイタリアで行われた動物実験では、アスパルテームによって白血病やリンパ腫が発生することが認められ、人間が食品からとっている量に近い量でも異常が観察されました。

 研究や論文といっても真面目な物が有る一方で、トンデモ系の研究や論文も少なくなく、また当時は妥当と思われた研究が後になって否定される事も少なくない。
 渡辺センセの様なトンデモ系の人達は、ご自身に都合の良い研究や論文を金科玉条のごとく尊ぶ人々が多い。
 アスパルテームは欧州食品安全機関(EFSA)は、2013年12月にアスパルテームの安全性に関する科学的意見を発表している。
 これはアスパルテームが危険というわけではなく、2009年1月20日までに認可された添加物すべてを再評価するプログラムの一環である。
その結果、白血病、リンパ腫などの原因となることを否定している。

 ヒトでの安全性の懸念の可能性に関するパネルの結論は次のとおりである
  ・研究は、妊婦の早産、白血病、脳腫瘍、脳・リンパおよび造血系(血液)がんを含む、あらゆるがんリスク増加とアスパルテーム摂取の関連を示唆しない。
  ・証拠の重みはアスパルテームの摂取が行動や認知機能に影響がないことを示唆している。
  ・アスパルテームの摂取が発作の原因となるという証拠はない。
  ・アスパルテームの摂取が頭痛の原因となる説得力のある証拠はない。
  ・証拠の重みはアスパルテームがアレルギー反応に関係しないということを示している。
  ・アスパルテーム由来のメタノールは、全ての摂取源由来のメタノールへの総暴露のうちのごくわずかである。
  ・全体的な食事暴露へのアスパルテームの分解物(フェニルアラニン・メタノール・アスパラギン酸)の寄与は低い。
 更に、入手できるデータはアスパルテームの遺伝毒性の懸念を示さない(つまり細胞中の遺伝物質であるDNAに影響しない)。
 アスパルテームに関するFAQ、食品安全委員会 

 EFSAの評価では、白血病やリンパ腫に関して否定している。

 お次はスクラロース

 スクラロースは、砂糖の約600倍の甘味がありますが、有機塩素化合物の一種であり、動物実験の結果から、免疫力を低下させることが懸念されています。
 試しにスクラロース入りののど飴を一粒舐めてみたところ、口内の粘膜が刺激されるような感覚を覚え、舌がややしびれるように感じました

 さすがは非科学ジャーナリストだけあって、トンデモな事を書いている。
 渡辺センセはスクラロースを扱った事が無いのだろう。

 >試しにスクラロース入りののど飴を一粒舐めてみたところ、口内の粘膜が刺激されるような感覚を覚え、舌がややしびれるように感じました。
 スクラロースには刺激性は全くなく、ホントに口内の粘膜が刺激されるような感覚を覚え、舌がややしびれるように感たとしたら、スクラロースが原因ではなく配合されているメントールやミント、ハーブ類が原因と思われる。
 日本で個人がスクラロースを手に入れるのは難しく、イギリスから個人輸入するしたスクラロースを使ってみたが、渡辺センセの言うような舌がしびれるような感覚は全くない。

糖アルコールのエリスリトール100gにスクラロース0.6gを加えた、オリジナル甘味料。 砂糖の約5倍の甘さで、味も砂糖に近い。

 >有機塩素化合物の一種であり、動物実験の結果から、免疫力を低下させることが懸念されています。 
スクラロースは塩素化合物だが非常に安定した物質で、生体内での活性は低く全量が排泄される。
 真面な資料を探したが免疫力を低下させることが懸念ということは見当たらなかった。
 免疫はシステムであり、そもそも免疫はシステムであり、「免疫力」などという言葉をつかう研究者は信用に足りない。
 薬事・食品衛生審議会資料、スクラロース

 イタリアのRamazzini研究所が行ったスクラロースのマウスを用いた発がん性試験の結論に対し欧州食品安全機関(EFSA)は、クラロースが雄のスイスマウスにおいて造血器腫瘍を誘発するという著者らの結論を裏付けていないと結論づけた。
 要は、発がん性の根拠なしとしている。
 食品安全関係情報詳細 

 ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、スクラロースを含む食品を、120℃を超えて加熱を続けると熱分解し塩素を放出し、有害な塩素化合物が生成する可能性が有ることを公表した。
 ただし、現時点で最終的な結論を導き出すにはデータが不十分であり、スクラロースを含む食品が120℃を超えて加熱された際に毒性反応の副産物として生成される物質及び量の詳細は不明確としている。
 欧州食品安全機関(EFSA)は2020年12月を目処に、スクラロースの再評価を進めている。
 BfRは、結論となるリスク評価結果が入手可能となるまでは、スクラロースを含む食品を、焼く、高温で揚げる、ローストする際に達する温度まで加熱しないよう、またスクラロースは加熱直後に添加するよう助言している。
 食品安全関係情報詳細  

 こんどはアセスルファムカリウム

 アセスルファムKは、自然界には存在しない化学合成物質で、砂糖の約200倍の甘味があります。
 しかし、動物実験で肝臓にダメージを与えたり、リンパ球を減少させることがわかっています。

 だそうです。

 3%の用量において、雌雄に体重増加の抑制が認められたが軽度であり、毒性学的意義は乏しいものと判断された。
 雄の全投与群に、肝臓の相対重量の減少が認められたが、用量との間に一定の関係がなく、毒性学的意義は乏しいものと考えられた。
 病理組織学的検査において、特筆すべき所見は観察されなかった。

 イヌにアセスルファムカリウムを0、0.3、1、3%の用量で2年間混餌投与した試験において、一般状態、死亡率、体重に有意な影響は認められなかった。
 0.3%の用量において、リンパ球の減少、好中球の増加が、1%の用量において、血清GPTの減少が、3%の用量において、血清GPTの増加、リンパ球の減少が認められたが、生物学的変動範囲内であり、毒性学的意義は乏しいものと判断された。
 臓器重量に有意な影響は認められなかった。
 病理組織学的検査においても、特筆すべき所見は観察されなかった。
 薬事・食品衛生審議会資料 アセスルファムカリウム  

 通常ではあり得ない大量投与した場合にこの様な現象が見られたが、特に問題は無いという結論である。
 平成27年度のマーケットバスケット調査では、各甘味料の接種量は対ADI比で、ステビアが0.25%、アセスファムカリウムが0.15%と摂取量は小数点以下であり、安全性評価時の投与量とは遙かに少ない摂取量で、健康被害が発生する可能性は限りなくゼロに近い。
  平成27年度マーケットバスケット方式による甘味料の摂取量調査の結果について
 のど飴による健康被害で最もリスクの大きいのは、含まれる糖分による虫歯。
 虫歯の原因となる細菌の栄養源は糖分であり、飴のように口中に長く滞留して虫歯菌に糖分を提供するものは、虫歯を引き起こす危険性が高いということになる。
 仲田歯科医院 歯科お役立ち情報
 渡辺センセの大好きなハチミツも虫歯のリスクとなるのである。

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