西伊豆、電気柵死亡事故
静岡県の西伊豆で自作の電気柵で、死亡2名の他重傷者を出す重大事故が起きてしまった。
当初は報道も錯綜していたが、どうやら400Vの昇圧トランスを使用した自作の電気柵による事故だった様で、漏電遮断機や電流を制限する機能は無く被害が拡大した様だ。
現在市販されている電気柵は数1000Vから10,000V程度の約1秒周期のパルスを出力していて、プラス側を電気柵の電線に接続し、マイナス側はアースに接続してしようする。
電圧は高いが電流値が制限されている上、断続出力のため触れると電撃は受けるが死亡や負傷までする事は無い。
私の実家は農家で果樹園を運営しているが、猿対策に以前に電気柵を自作した事がある。
今は数万円で電気柵が簡単に購入できるが、以前は需要が少なかったためか非常に高価だったため自作した。
実家に残っていたタンゴの真空管アンプ用パワートランス、MX-150の高圧巻き線から940Vを取り出したが、このままでは感電すると非常に危険なため、短絡電流が5mAになる様に電流制限抵抗を取り付けた。
果樹園の周りの2.5mのフェンス上に角度45度、長さ75cmの忍び返しを取り付けそこに15cm間隔で電線を張り、そこに電源装置を接続して使っていたが電気柵として十分な効果があった。
今回の事故が起きた電気柵は、設置者が電気設備に詳しいと言う事で自作したらしいが、せめて電流制限抵抗を入れておけば今回の様な事故は起きなかったと思う。
なお、実家の電気柵は6年くらい前に、今回とは別の自作の電気柵による死亡事故が起きた際に、正式の電気柵に変更した。
ちなみに電気柵は色々なメーカーが販売しているが、高価だがニュージーランドのガラガー製の電気柵が性能、耐久性が良くておすすめ。
現在使っているのはガラガーパワーユニットMR2500
それにしても現在では電気柵は1万円ちょっとで購入できるので、それを使えば今回の事故は無かった事を考えると非常に残念だ。
8月9日追加
7日午前、事故の原因となった電気柵を設置した男性が7日朝、自宅敷地内で首をつった状態で意識を失っているのを家族が発見し119番通報、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察は自殺の可能性が高いとしている。
今回の件、特にネット上では重大犯罪といわんばかりの内容が飛び交っていて、本人の自殺という事にならねば良いがと思っていたのだが・・・・ 合掌
この記事へのコメントはこちら