やはり美味しい、お水商売(水素水) データが証明、ボロ儲け
独立行政法人国民生活センターは、12月15日に相談が増えている水素水と水素水生成器のテストと、業者へのアンケート結果を発表した。
報道発表資料
実際に商品を購入し、テストをしたのは水素水10品目と生成器9品目の合計19品目で、銘柄は次の表の通り。
値段を見ると、トクホ飲料並~以上の価格になっていて、普通のミネラルウォーターと比べて高価
水素水の製造方法としては
1)加圧して水素ガスを水に溶け込ませる。
2)化学反応により水素を発生させる。
3)水を電気分解する。
が主な方式。
水素は常温で、1気圧下で水1リットル辺り1.6mg溶ける。
水素水の効能だが、パーキンソン病など特定の疾病に対する基礎的な研究では効果があるとの報告もあるが、健康維持に効果があるかどうかは未定。
国立健康栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報の水素水に次の様な記述がある。
俗に、「活性酸素を除去する」「がんを予防する」「ダイエット効果がある」などと言われているが、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータが見当たらない。
現時点における水素水のヒトにおける有効性や安全性の検討は、ほとんどが疾病を有する患者を対象に実施された予備的研究であり、それらの研究結果は、健康な人が市販の多様な水素水の製品を摂取した時の有効性を示す根拠になるとはいえない。
水素分子(水素ガス)は腸内細菌によって体内でも産生されており、その産生量は食物繊維などの摂取によって高まるとの報告がある。
従って、市販の多様な水素水の製品を摂取した水素分子の効果については、体内で産生されている量も考慮すべきとの考え方がある。
国民生活センターの測定で、実際にどの程度の水素を含むかというと容器入りの水素水の場合は
水素水生成器の場合は
容器入り水素水も生成器も水素濃度はバラバラで、表示よりも低いものが多かった。
特にペットボトル入りは未検出と言う事であった。
また、医薬品医療機器等法や健康増進法、景品表示法に抵触する可能性のある記載のものが、容器入り水素水の10銘柄中6銘柄で、水素水生成器の9銘柄中7銘柄であったとされる。
アンケートで、水素水の飲用により期待できる効果を尋ねたところ、15社(3社は無回答)では、「水分補給」が最も多い回答だった。
現在ではトクホや機能表示食品として許可、届け出のされているものは無く「ダイエット」や「アンチエイジング」を表示すれば違法となる可能性が高い。
なお、18番の株式会社日本トリム製と19番のパナソニック製は、飲用のアルカリ性電解水と飲用外の酸性電解水を生成する機器管理医療機器として認証されているが、水素水生成との認証では無い。
電機業界の大手のパナソニック、飲料水業界の大手の伊藤園が、ただの水分補給に過ぎないとされる水素水商売にのめり込むのはそれなりのメリット(利益)があるのでは無いかと考えた。
そこで、伊藤園のIRニュースリリースでミネラル ウォーターの月別の販売状況を調べたところ、非常に興味深かった。
3月までは前年同月比での伸び率は10%以下なのが、4月に金額ベースで100%、数量ベースで50%を越える非常に大きな伸び率となっていて、単価の高い水素水が金額を押し上げている。
その後は鈍化してはいるものの、3月以前と比較すると大きな伸び率を維持している。
これは伊藤園の水素水が4月11日に販売開始になった事による。
大手の引用メーカーで水素水を扱っているのは伊藤園だけだが、あくまでも飲料水に過ぎない水素水を販売するのは、ボロ儲けできるからと言う事であろう。
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