ナスの塩ヨーグルト漬けの色止め

 

売っている漬物は美味しくないが、作るのは結構面倒。
といって糠床を作るのは手入れが面倒だし、大量に漬け込まないと良い味は出しにくいという問題も。
最近はやりの塩麹というのも有るが、手っ取り早いのは塩ヨーグルト漬けがやりやすい。
塩分が約5%のプレーンヨーグルトに野菜を漬け込むだけで手軽に作れる。
ただしナスを漬けるのは変色しやすく、結構面倒。
ナスは皮が厚くて、漬け込む前に塩を擦り込んで表面に傷を付けないと浸かりにくい。
ナスの色はアントシアン系の「ナスニン」は水溶性で、酸性の液体につけ込むと赤っぽく変色する。
下の画像は左から単なる塩ヨーグルトに漬け込んだ物と、食品添加物の硫酸第一鉄を約0.03%加えた物と、焼きミョウバンを約0.3%加えた3種類を並べている。

単なる塩ヨーグルトに漬け込んだナスは色が抜けて赤っぽく変色していてあまり美味しそうに見えない。
硫酸第一鉄と焼きミョウバンを加えたナスはしっかり色止めが出来ているが、色は微妙に違っていて画像では見分けにくいが、硫酸第一鉄は青色で焼きミョウバンは紫になっている。
色の薄いへたの部分を見ると色が判り易い。
この様な呈色安定剤としては、グルコン酸第一鉄、硫酸第一鉄、ミョウバン(カリミョウバン、アンモニウムミョウバン)が有る。
以前は硫酸銅も使われていて、これをナスの色止めに使うときれいな紫色になった。
硫酸銅の都合の良かったのは、葉緑素のクロロフィルと銅が結合し安定な銅クロロフィルとなり綺麗な緑色になり、青物野菜の色止めによく使われていた。
しかし硫酸銅は比較的毒性が強く、現在では食品添加物としては保育用粉ミルクに銅を添加する目的にしか認められていない。
料理本やネットをみると、鉄釘を一緒に漬け込むと書かれている事が多いが、これは止めた方が良い。
釘には有害な重金属が含まれていたりメッキされている可能性が有るため。
色止めをするにはミョウバンの様な食品添加物を使うか、鉄卵の様な調理専用の鉄製品を使うべきと思う。

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