ホントに「プリン体0・糖質0」発泡酒は超危険成分だらけなの??

 

 『「プリン体0・糖質0」発泡酒は超危険成分だらけ!発がん性、脳機能低下、内臓ダメージ』なる記事がある。

カラメル色素はコーラなどにも使われている着色料ですが、発がん性物質が含まれているといわれ、問題になっている食品添加物です。さらに甘味料にはアセスルファムKが使われていますが、これは完全な化学合成物質で、体内で分解もされず代謝もされません。そのため体中をぐるぐる廻り、最後は肝臓や腎臓に蓄積されて免疫力の低下をもたらします。

 カラメルで発がん性物質というのはこの記事であろう。
 カラメルには製造方法によりカラメルⅠからⅣまで4種類有る。
 仙波糖化工業<カラメルまめ知識>
 WEBサイトによっては日本ではカラメルⅡは使用禁止と書いているサイトもあるが間違いで、既存添加物名簿収載品目リストにカラメルⅡも収載されていて使用は可能だが、使用実態は無いとされる。
 またカラメルⅠは一番古典的な製造方法だが沈殿するため飲料水には使用できず、カラメルⅢとⅣが多く使われていると思われる。  
 カラメルの使用量は天然系着色料の85%を超えていて、天然系の大部分はカラメルという事になる

 問題になっているのは、4-メチルイミダゾール(4-methylimidazole 、4-MI)という物質で、高温・高圧下で工業的に生産されるカラメル色素を製造する時にできるメイラード反応による副生成物である。
 米国国家毒性プログラム(NTP)はラットとマウスを使った実験で、マウスに2年間4-MIを1,250 ppm投与した場合、ほとんどの個体に癌の発生がみられたことから、2007年に発癌性物質に指定した。 ちなみにラットに関してはオスは発がん性の証拠無し、メスは曖昧な証拠となっている。
米国毒性プログラム
 このNTPの結果を受けて、カリフォルニア州は2011年に一日の摂取許容量を16μgに設定し、国際がん研究機関(IARC)は、『ヒトに対する発がん性が疑われる』とするグルーブ2Bにしている。
この文書の6の評価の箇所に次の記載がある。

 6.1 Cancer in humans(ヒトのガン) 
    No data were available to the Working Group. (評価できるデータが無い)

 6.2 Cancer in experimental animals(動物実験でのガン)
    There is sufficient evidence in experimental animals for the carcinogenicity of 4-methylimidazole.(4メチルイミダゾールの発がん性に関して動物実験では十分な証拠がある。)

 6.3 Overall evaluation(総合評価)

    4-メチルイミダゾールはヒトに対する発癌性が疑われる(グループ2B)
 IARCは、ヒトでの発がん性を示す証拠はなくても動物で少し証拠がある場合はグループ2Bとされる場合が多く、まあ普通の対応と思われる。
 ちなみにグループ2Bに分類された飲食物にはコーヒー、漬物等が有る。

 一方、欧州食品安全機関(EFSA)の「食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル」(ANSパネル)は、カラメル色素IVを用いたラット13週間試験で特定された無毒性量(NOAEL)の30g/kg体重/日(試験した最大用量)及びカラメル色素IVを用いたラット繁殖毒性試験で特定された類似したNOAELに不確実係数100を適用することで、カラメル色素のグループADIを300mg/kg体重/日に設定した。
 食品安全委員会、食品安全関係情報詳細 
 但し、2-アセチル-4-テトラヒドロキシブチルイミダゾール(THI)の免疫毒性に関する新たな知見のため、カラメルⅢの個別のADIを100mg/kg体重/日に設定している。
 これはTHIに関して、動物実験で観察された免疫系への影響のヒト健康への意味について不確実性があることからカラメルⅢのADIを低く設定したとしている。
 2一アセチルー4 一テトラヒドロキシブチルイミダゾールはカラメルⅢの副生成物で、ヒトに対する免疫系への評価が定まっていないため、カラメルⅢのADIを低くしたものと思われる。
 コーラをTHIで着色していると書いてたり、カラメル製造時に糖類にTHIを添加し加熱して作ると書いているWebサイトも有るが、コーラを着色しているのはカラメルで、THIはあくまでも副生成物。
 市販カラメル色素中の2一アセチルー4 一テトラヒドロキシブチルイミダゾールの分析

 アメリカのFDAもEFSAと同様の様である。
 米国食品医薬品庁(FDA)、カラメル色素と4-MEIに関するQ&Aを発表 
 「プリン体0・糖質0」発泡酒の中でNo1の発がん性物質と言えば・・・それはエチルアルコール。
 というかアルコール飲料はIARCの発がん性リスクでは、『ヒトに対する発癌性が認められる』グループ1に分類されている。
 カラメルがどうのこうのと言う以前に、そもそも飲酒するという行為自体が発がん性のリスクを高くする行為。
 冒頭に出てくるキリンのメッツコーラは『2014年4月8日のリニューアルより、4-メチルイミダゾールの含有量については、世界で最も厳しいレベルといわれるカリフォルニア州の規制を含む、国内および海外の基準値以下へ低減を実施致しました。』としている。

>さらに甘味料にはアセスルファムKが使われていますが、これは完全な化学合成物質で、体内で分解もされず代謝も最後は肝臓や腎臓に蓄積されて免疫力の低下をもたらします。
 アセスルファムカリウムは肝臓や腎臓に蓄積されない。

ヒトにおいては、アセスルファムカリウムを服用後24時間以内に、97.5~100.0%が尿中に排泄され、糞中への排泄は、0.7~0.8%であり、服用後7日間にほぼ全量が排泄されている。尿中排泄量から推定すると、ヒトにおける吸収率はほぼ100%である。また、服用後1~1.5時間以内に最高血中濃度に達し、半減期は約2.5時間であった。

厚生労働省行政情報 (別添)アセスルファムカリウムの指定について

 ほかにも酵母エキスが使われているものもあり、これは食品添加物に指定されていないため無制限に使われているのです。酵母エキスは、遺伝子組み換えによってつくられた酵母を原材料にします。それにサトウキビ粕とアンモニア化合物を餌として与え、酵母の体内にアミノ酸などを合成させるのです。そこにビールの製造過程で出る廃液の酵母を薬品で殺したものを加え、酵素や酸などで加水分解したものです。

 日本の食品製造用に遺伝子組み換え酵母は使っていない。
 使っているのは、掛け合わせとか交配と言われる技術を使った酵母。
 発酵や醸造に使われる酵母は、α型の染色体とa型の染色体を持つ2倍体といわれる単細胞の生物で、増殖は酵母の細胞から出芽して分裂してゆく。
 栄養状態が悪くなったり強いストレスを受けると、細胞内にα型の胞子二個とa型の胞子二個、計4個を作り休眠してしまう。
 環境が良くなると胞子が発芽するわけだが、この酵母はα型かa型のどちらかの染色体しか持たない1倍体といわれ、動物の卵子と精子の様な生殖細胞としての性質を持つ。
 1倍体の酵母は普通は、α型の酵母とa型の酵母が接合し2倍体の酵母になる。
 この際に、異種のα型酵母とa型の酵母を組み合わせ新たな酵母を作り出してゆく。
 この掛け合わせは自然界でも行われていて、勝手に掛け合ってしまうか人間が管理して掛け合わせるのかの違いで、野菜や果物の品種改良と全く同じ手法で有り、遺伝子組み換えとは全く別の技術。
 -清酒酵母の話し-

 酵母は糖分だけ使って生育しているわけでは無く、窒素、リン、カリウム等の元素を必要とし、その供給にリン酸アンモニウム塩やリン酸カリウム塩等を加えているだけで、最終的に濾過、洗浄してしまう。
 廃棄物を使っているといわんばかりだが、酵母は各種アミノ酸、ビタミンB群、グリコーゲン、脂肪などを多く含み、ビタミン剤やイノシン酸の製造原料となるほか、乾燥酵母やサプリメントとしても用いられる。
 ビールは最終的に濾過して酵母を取り除くため副産物としてビール酵母が大量に出るが、アサヒビールはそれを使って医薬品のエビオス(現在は指定医薬部外品)を製造していたのは有名な話。
 「健康食品)の素材情報データベース

そして、ここにも重大な問題があります。この製造工程で出る不純物が、イースト症候群(イーストコネクション、または慢性カンジダ過敏症)というアレルギー症状を起こす原因物質になってしまうのです。イースト症候群になると、腸内菌叢の乱れによるビタミンB群の減少で皮膚や粘膜が荒れたり、かゆみが出たりします。また、慢性の下痢が続き、イライラしたり怒りっぽくなるともいわれています。記憶力・集中力の低下なども招き、疲れやすく、慢性的なだるさが続くともいわれています

 >この製造工程で出る不純物が、イースト症候群(イーストコネクション、または慢性カンジダ過敏症)というアレルギー症状を起こす原因物質になってしまうのです。
 
 その重大なアレルギー症を起こす不純物の名称を教えて頂きたいですね~ 何なんだろう????? 興味津々~
 さてさて、カンジダ症を起こす原因は多くがCandida albicans又はCandida tropicalisによる事が多く、大部分はCandida albicansといわれ、ヒトの常在菌として皮膚、腸管、女性の外陰部周辺に普通に存在して、通常は症状を起こすことは無い。
 他の微生物とお互いに足の引っ張り合いをして、ある種のバランスがとれた状態になっている。
 カンジダ症は免疫力の弱ったヒトがなりやすいそうだが、健康な人でも抗生剤の使用がきっかけになることが多いという。
 カンジダ症: メルクマニュアル 
 抗生剤を使用すると、有用菌と言われる乳酸桿菌やビフィズス菌を始め細菌類は影響を受けるが、カンジダは真菌のため抗生剤の影響を全く受けず、カンジダの競合相手の勢力が弱りカンジダが増加する。
 ちなみに抗生剤を処方されるときに「抗生剤を使うと下痢し易いんですけど」とか言うと,大抵ビオフェルミンRとかコレポリーRの様な、抗生剤に耐性を持つ耐性乳酸菌製剤を一緒に処方される。
 カンジダ症と言えば女性の膣カンジダ症が知られるが、こちらは最近では洗浄機能付きの便座が原因になっていることが多いと言われる。
 膣内はデーデルライン桿菌と言われる乳酸桿菌群が常在菌として生息し、これらの菌が産生する乳酸によって膣内のpHは酸性に保たれ、有害な微生物の繁殖を抑えているが、頻繁に洗浄することにより乳酸桿菌が流出して膣内のpHが上昇し、カンジダ等が繁殖し易くなるため。
 とにかく酵母エキスの副生成物がカンジダ症の原因になるという、エビデンスのある資料等は見かけたことが無いので、是非とも御教示頂きたいですね。

 まるでん亭式に「プリン体0・糖質0」発泡酒の、危険情報を書いてみる。

 「プリン体0・糖質0」発泡酒には、精神的・身体的に悪影響を与えるエチルアルコールが大量に含まれ非常に危険である。
  ・摂取すると頭痛、吐き気の原因となり、嘔吐物の吸引による肺炎や死亡の報告がある。
  ・呼吸・循環中枢が抑制される事による死亡の報告がある。
  ・一過性の意識障害を生ずる事があり、その際の転倒や転落による重度後遺症や死亡の報告がある。
  ・強い依存性が有り、アルコール依存症の原因となる。
  ・継続的な摂取による肝機能障害の報告がある。
  ・継続的な摂取により発がんリスクが高くなる報告がある。

 それでもあなたは『「プリン体0・糖質0」発泡酒』を飲みますか?
 ちなみに、私は飲みません。 少なくとも自分の金では・・・・。 だって不味いもの。
 飲むんならこれとかこれ!!!  ←← (^_-)-☆

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コメント一覧

  1. こた より:

    クラシックとギネスうまいですよね

    サッポロも好きなんですけど
    プリン体ヤバイみたいで控えて
    糖質0、プリン体0、甘味料0飲んでたけど
    怖くなったんでやめて

    グリーンラベルにでもしよかな…

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