ホラー作家南清貴センセの危険シリーズ(コンビニ弁当等)

 

 南清貴センセによると、コンビニ惣菜やレトルト食品、体内にリン過剰の危険、だそうです。
 『コンビニ惣菜やレトルト食品、体内にリン過剰の危険…腎臓結石やホルモン&骨異常の恐れ』

 さらに事態を悪化させているのは、ほとんどの工業製品的加工食品には、リンというミネラルが多量に含まれていることです。
 「リン酸塩」は、品質改良剤、結着材として使われることが多いのですが、ハムやソーセージなどの肉加工品の保水性を高めるためにも大量に添加されています。
 ビタミンCの分解防止や、合成着色料の退色・変色防止のためにも使われます。
 マーガリンやマヨネーズなど乳化した食品の安定剤としても広く用いられています。
 コンビニのおにぎりや弁当、お菓子や炭酸飲料など、ありとあらゆる工業製品的加工食品に入っています。
 さらに、メタリン酸や、ピロリン酸、ポリリン酸などの食品添加物にも、リンが多く含まれています。

 >「リン酸塩」は、品質改良剤、結着材として使われることが多いのですが、ハムやソーセージなどの肉加工品の保水性を高めるためにも大量に添加されています。
 ハムやソーセージの結着剤として使われるのは、ピロリン酸塩やメタリン酸塩で、総称としてピロリン酸塩と表示されるし、使用量は少ない。

 >ビタミンCの分解防止や、合成着色料の退色・変色防止のためにも使われます。
 ビタミンC(アスコルビン酸)を食品に添加する主な目的は酸化防止剤として添加される。
 ビタミンCが酸化して食品の酸化を遅らせるのが目的で、ビタミンCの分解防止をしたのでは意味ないし、そもそもリン酸塩にその様な作用は無い。
 また合成着色料は安定した物質で、そもそも退色・変色はしにくい。

 >マーガリンやマヨネーズなど乳化した食品の安定剤としても広く用いられています。
 たしかにプロセスチーズにはリン酸塩やクエン酸塩類を使う事は認められている。
 チーズのミルクカゼインが凝固する事があるが、カゼインを水相に分散させ乳化させて、この凝固を防ぐのを目的の使用を認められている。
 マーガリンの乳化剤としては大豆レシチンがよく使われる。
 安定剤はゲル化剤(アルギン酸ナトリウム、ペクチン、増粘多糖類、加工デンプンなどが使われ、リン酸塩を安定剤として使われるとは聴いた事が無い。
 そもそもマヨネーズは規格上安定剤の使用は認められない。

 そういう食品を日常的に食べ続けていると、体内でリンが過剰になります。
 リンは体内でカルシウムと拮抗関係を保っていますが、その理想的な割合は、リン対カルシウムが1対1から、2対1と考えられています。
 その対比が崩れてリンが過剰になると、さまざまな体調の変化となって表れます。
 腎臓機能の低下、腎臓結石をつくる、体内でカルシウム不足や鉄分不足を起こす、副甲状腺ホルモンの分泌異常、骨の形成異常などが代表的な例です。

 平均的な日本人のリンの摂取量は、平均990mg(男1,063mg、女925mg)とされる。
 平成27年国民健康・栄養調査報告  
 国民健康・栄養調査の、栄養素等摂取量の算出には,「日本食品標準成分表2010」が使われる。
 平成27年国民健康・栄養調査報告 27ページ
 この調査ではリンを初めとするミネラル類は、食品に元々含まれるミネラルに食品添加物として加えられたミネラルの総量としての値である。
 「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」策定検討会報告書によると、リンの摂取状況は

 リンは、様々な食品に含まれている。
 加工食品などでは食品添加物としてのリンの使用も多いが、使用量までの表示義務がなく、摂取量に対する食品添加物等の寄与率は不明である。
 「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」策定検討会報告書 267ページ

 リンは元々食品に豊富に含まれる物質のため、食品添加物としての使用量の表示義務が無いために、食品添加物としてのリンの接種がどれほどか不明と言う事になる。

 一方、厚生労働省の行っている平成25年度マーケットバスケットほしきによる調査による、食品添加物からのリンの摂取量は縮合リン酸、オルトリン酸を含めて、リンとしての平均の摂取量は、265.6mgP/人/日となっている。
 平成25年度マーケットバスケット方式による酸化防止剤、防かび剤等の摂取量調査の結果について
 平成27年国民健康・栄養調査報告と併せてみると、総摂取量の約1/4は食品添加物からの摂取という事になる。
 平均990mg(男1,063mg、女925mg)のリンの摂取量が多いか少ないかだが、リンの摂取目安量からすると特に多いと言う訳では無い。
 摂取目安量 

 そういう食品を日常的に食べ続けていると、体内でリンが過剰になります。
 リンは体内でカルシウムと拮抗関係を保っていますが、その理想的な割合は、リン対カルシウムが1対1から、2対1と考えられています。
 その対比が崩れてリンが過剰になると、さまざまな体調の変化となって表れます。
 腎臓機能の低下、腎臓結石をつくる、体内でカルシウム不足や鉄分不足を起こす、副甲状腺ホルモンの分泌異常、骨の形成異常などが代表的な例です。

 リンの摂取の過不足だが「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」策定検討会報告書に次の様な記述がある。

 食品添加物としてリンを多量に摂取した場合、総摂取量が2,100 mg/日を超えると副甲状腺機能の亢進を来すという報告がある。
 また、1,500~2,500 mg/日の無機リン(リン酸)146,147)あるいは400~800mg/食の無機リンを食事に添加することにより、食後の副甲状腺ホルモンレベルが上昇することも知られている。
 リンの過剰摂取は、腸管におけるカルシウムの吸収を抑制すると共に、食後の急激な血清無機リン濃度の上昇により、血清カルシウムイオンの減少を引き起こし、血清副甲状腺ホルモン濃度を上昇させるが、これらの反応が骨密度の低下につながるか否かについては、否定的な報告もある。
 一方、カルシウムの摂取量が少ない場合には、リンの摂取は用量依存的に
 成人女性の血中の副甲状腺ホルモン濃度を上昇させ、骨吸収マーカー(Ⅰ型コラーゲン架橋N- テロペプチド)を上昇、骨形成マーカー(骨型アルカリホスファターゼ)を低下させるという報告から、リンとカルシウムの摂取量の比も考慮する必要があると考えられる。
 しかし、現在のところ、高リン摂取または低カルシウム/リン比の食事摂取によって骨減少が起こるという、人での研究は十分でない。

 尿中リン排泄量と健康障害との関係についてのデータは少ないが、腎結石患者と健康な人を比較した試験では、腎結石患者ではリン摂取量が2,670 mg/日と、健康な人の1,790 mg/日に比べて有意に高く、尿中リン排泄量も腎結石患者で617.7 mg/日と、健康な人の358.5 mg/日に比べて有意に高いことからリン摂取量が増加し、尿中リン排泄量が増加することは腎結石の発症リスクが高くなると示唆されているが、症例数が少なく、十分な科学的根拠はない。

 平均的な摂取量であれば、直ちに健康面に悪影響が現れるとは考えにくい。
 朝食、昼食、夕食ともコンビニ弁当だけ食べるといった極端な食生活を続ければ別だが,加工食品も食品の一部としての摂取なら特に問題ないであろう。

 それに朝食、昼食、夕食ともコンビニ弁当だけの様な食生活を続けるとしたら、リンの過剰摂取というより栄養バランスの方が余程問題になりそう。
 塩分や脂肪の過剰摂取、野菜類の摂取不足等、ビタミン不足など、余程こちらの方が健康に悪そう。

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