数字が証明、南清貴センセのデタラメ記事「そば」

 

 トンデモライターの南清貴センセがまたもデタラメ記事を書いている。
 「安い立ち食いそばは人体に危険…殺鼠剤や防虫剤使用の中国産が蔓延の恐れ」 

 そば粉の輸入先の大半は中国(約80%といわれている)ですが、ご存じのとおり中国産の食材はあまり褒められたものではありません。
 そば粉も同じで、農薬や化学肥料の害もさることながら、保管の段階で使われる殺鼠剤や、輸入する段階で使われる防虫剤に警鐘を鳴らす専門家もいます。

 中国産がいかにも危険と言わんばかりだが、実際はどうかと言うことになるが、厚生労働省の「輸入食品監視統計」を見ると興味深い。
  厚生労働省 輸入食品監視統計  
 食品の輸入検査は抜き取りで検査され、違反の多い品目、違反の多い国に関しては検査が強化されている。
 次の表は「輸入食品監視統計」が公表されている2004年次以降から、そばをピックアップしたものである。

 中国産のそばは2004年は約22%、2005年は約38%が検査されていたが、2006年から2009年までは、ほぼ全数検査の状態になっていた。
 これは2005年頃から中国産食品の安全性が取り沙汰され始めたため、検査が強化されたものであろう。
 その結果、違反は少ないため2010年以降は検査が減り始め、2014年以降の検査率は10%を割り込んでいる。
 この数字を見る限り、南センセの言うところの「殺鼠剤や防虫剤使用の中国産が蔓延の恐れ」などあり得ない事になる。
 2016年度の中国からの輸入食品の違反件数は181件で1位、2位がアメリカで90件となっていて、中国産食品の違反が多いように見える。
 しかし、輸入の届け出件数は中国が742,967件、アメリカが 228,793件で、違反の割合は中国が0.024%、アメリカが0.039%であり中国産食品が特に危険とは思えない結果になっている。
 違反件数をみて中国産食品が危険と言うわけではない。
 中国全体で見れば問題のある食品も多いが、輸入されたそばに関して言えば、根拠もなく危険と騒ぎ立てている煽り記事としか言い様がない。

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