郡司和夫センセのデタラメ記事「イクラ」

 

 ヘルスプレスに郡司和夫センセのデタラメ記事が掲載されている。
 サケ高騰でも値上がりしないイクラの怪!化学調味料まみれ「マスコイクラ」に注意 
 はイクラ・・・

 イクラはコピー食品の代表格で、植物油脂とグルタミン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウムなどの添加物で作られた「人造イクラ」は、以前からスーパーで「サーモンドロップ」の名称で販売されていていました。
 「本品はイクラではありません」の表示もされています。
 もしこれを回転寿司などで「イクラ」とメニューに書いて販売したら、不当景品類及び不当表示防止法(通称:景品表示法) 違反。
 チェーン店ならば、悪くすれば全店が閉店になりかねません。そんなリスクを犯す回転寿司店はないと思いますが……。

 人造イクラを作っていたのは日本カーバイド工業で、海藻から抽出した高分子物質のアルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムや乳酸カルシウムが反応したアルギン酸カルシウムの被膜で出来ていた。
 海藻から作った人工イクラ 
 ただし製造コストが高く、天然のイクラの方が値段が安く現在ではほとんど製造されていない。
 ヨーロッパでは人造イクラの技術を応用して、「カプセル」もしくは「スフェリカス」の名前で新しい調理方法として、中にジュースや粉状の食材などを封入した新たな調理方法として発展している。
 “ 人工イクラ”が「オリーブオイル・キャビア」になって凱旋帰国!?  
 また、アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムを使った、人工イクラ実験キットも販売されている。
 人工イクラ実験キット 
 ただし、全く製造されていないわけでは無く、キューピーのサーモンドロップスなどがある。
 ほしえぬサーモンドロップス 

 そのいちばんの理由は、「人工イクラ」より安い「天然イクラ」が商品化されたからです。それは、マスの魚卵(マスコ)を使ったイクラ(「マスコイクラ」)です。
 「マスはサケ科だから、天然イクラと表示しても問題ないだろう」というわけです。
 実はイクラに限らず、激安のサケ缶詰の大部分がマスです。

 そもそもサケとマスの生物学的な明確な区分は無い。
 紅ザケや銀ザケはいぜんは紅マス、銀マスと呼ばれていたが、マスよりサケの方が高級イメージがあり、それが定着して現在に至る。
 さけますQ&A Q1:「さけ」と「ます」の違いは? 

 カラフトマスは英語ではpink salmonと呼ばれ、キングサーモンは日本では鱒之介と呼ばれていた。
 食品表示ではサケは、サケ科のサケ属、サルモ属に属するもので、陸封性を除くとされる。
 にじますを海で養殖した場合の表示は「さけ」又は「サーモン」の表示となる。
 食品偽装防止への取組について  
 食品表示で、マスの切り身を使った弁当をサケ弁当と表示するのは問題ない。

 日本で一般的にサケと呼ばれるシロザケとカラフトマスは、自然下でも交雑することが判っていて、サケとマスの違いが殆ど無い事が判る。
 「サケマス」の DNA 分析による交雑判別

 >実はイクラに限らず、激安のサケ缶詰の大部分がマスです。
 サケは高級、マスは安物と言いたいのだろうが、日本ではシロザケが高級とされ、カラフトマスは安価とされるが、外国ではカラフトマスの方が評価が高い。
 カラフトマスの方が大量に採れていたためと、カラフトマスの方が脂が濃く、塩鮭に加工するにはシロザケの様に脂の少ない方が都合が良かったため。
 日本では激安のサケ缶だけではなく、国産の多くのサケ缶はカラフトマスが使われる事が多い。

 >そのいちばんの理由は、「人工イクラ」より安い「天然イクラ」が商品化されたからです。

 マスコはずっと以前から有りましたが・・・・
 カラフトマスのマスコ、銀ザケのギンコから作られたイクラは最近商品化されたわけでは無く、ずっと前から生産され業務用としては、ずっと使われ続けていたけど。

 マスは養殖のニジマスがほとんどで、その魚卵であるマスコは、色も赤みが薄いし、粒に張りがないので歯ごたえが悪いし、味が淡泊です。

 郡司センセ、食品に関して全くのド素人の様である。
 マスコはサクラマスやニジマスなどの総称とすることもあるが、大抵はカラフトマスの筋子の事。
 それにニジマスのイクラはレインボーキャビア、フレンチキャビア、レッドキャビアなどと呼ばれ、むしろ高級食材。
 レインボーキビャア 
 フレンチキャビア 
 レッドキャビア 
 いずれにしろ回転寿司で扱える様な代物ではない。
 レッドキャビアと言えば、2013年に阪急阪神ホテルズが、レッドキャビアと称しながら値段の安いトビコ(トビウオの魚卵)を提供するという食品偽装があった。

 同社が10月22日に発表した調査結果によると、「鮮魚」の誤表示のほか、「レッドキャビア」(マスの魚卵)と表示しながらトビウオの魚卵を提供していたり、「信州」のそばと表示しながら信州産でなかったり、といったケースがあり、「メニュー偽装」があった商品数は47にのぼっている。
 阪急阪神ホテルズのメニュー偽装  ハフポスト

 >マスは養殖ニジマスがほとんどで、その魚卵であるマスコは、色も赤みが薄いし・・・

 サケ、マスは白身魚だが、身や魚卵が赤いのは餌に含まれるアスタキサンチンと呼ばれるカロチノイド色素で、アスタキサンチンを含む餌を食べることによりアスタキサンチンが蓄積され、身や魚卵が赤っぽくなる。
 アスタキサンチンを多く含む餌を与えれば色は濃くなります。
 ちなみにアスタキサンチンは高い抗酸化作用を持ち、ヘマトコッカス藻から抽出され、サプリメントにも使用されている。
 ニジマスの生筋子を加工して食べた事があるが、粒が小粒ではあるが、歯ごたえや味はよく美味であった。

 そこで「マスコイクラ」は、発色剤の亜硝酸塩でピンク色にし、化学調味料、還元水飴、魚介エキスで美味みを付けています。特に亜硝酸塩は、危険度1、2を争う添加物で
 亜硝酸塩自体よりも相乗毒性が問題で、人間の胃の中に含まれるアミン類と反応してニトロソ化合物という強烈な発がん物質を生成してしまうのです。

 たらこや筋子に亜硝酸塩の使用は、亜硝酸根として1kgあたり5mgの使用は認められてがて、亜硝酸塩は広く使われている。(食肉だと1kgあたり70mg)
 筋子の添加物と食塩量テスト 北海道消費者協会
 亜硝酸塩自体よりも相乗毒性が問題で、人間の胃の中に含まれるアミン類と反応してニトロソ化合物という強烈な発がん物質を生成してしまうのです。
 添加物としての亜硝酸の摂取より、元々食品に含まれる亜硝酸のほうが圧倒的に多い。
 河岸和宏センセの店員イジメ

 また、化学調味料としてはグルタミン酸ナトリウムが主に使用されますが、弘前大学医学部のラットの実験では、化学調味料の「味の素」(主成分はグルタミン酸ナトリウム)をたくさん食べ続けたラットほど緑内障に罹ったという結果が出ています。
 日本での失明原因のトップは緑内障です。誰もが化学調味料との関係が気になるところです。

 2002年に発表された弘前大学の大黒らの研究では、摂取食事量の10%あるいは20%のグルタミン酸ナトリウムを1~6か月与えたラットのガラス体と網膜神経節細胞にはグルタミン酸の蓄積がみられ、機械的ストレスを受ける細胞の部位に見出されることが多いグリア線維性酸性タンパク質の発現増加と、通常の餌を与えたラットに比べて網膜ニューロン層の厚さが著しく薄くなっていることが確認されたというもの。
 この実験は摂取食事量の10%あるいは20%のグルタミン酸ナトリウムという、実際にはあり得ないとてつもない量を与えた実験であった。

 緑内障の原因としては摂取量の問題ではなく、細胞外のグルタミン酸濃度を制御しているグルタミン酸輸送体の機能異常であり、グルタミン酸の代謝異常が原因ではないかとされている。
 緑内障研究の最前線 

 また、食事として摂取するタンパク質の約20%がグルタミン酸という説がある。
 添加物評価書 L-グルタミン酸アンモニウム 5ページ目
 これからすると、グルタミン酸の摂取の多くは食品からと言うことになる。

 イクラは大量に摂取する食材ではないし、郡司センセの説は相変わらず量の観念のない、相変わらずのアホ記事である。
 というか、人の不安を煽るトンデモ記事であり、比較的マトモと思っていたヘルスプレスもこの様な煽り記事を載せるのかと思ったら(゜◇゜)ガーンである。
 大量に食べたら、亜硝酸塩やグルタミン酸より、含まれる食塩の害の方がよほど影響が大きいと思うが・・・・。
 筋子の添加物と食塩量テスト 北海道消費者協会

 しかし、イクラの価格が高騰しているのに、回転寿司などからイクラがなくならないのはなぜでしょう?

 業者からすれば、やめたい、値上げしたいのが本音であろうが、イクラは寿司からは外せず、今日のご時世そういう訳にはいかず、泣き泣きというのが実態であろう。

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