南清貴センセのデタラメ記事「ペットボトル茶」

 

 郡司センセに続き、南清貴センセがペットボトル茶でいい加減な事を書いている。
 『ペットボトル茶の健康リスク…カテキンや国内で使用の農薬、欧州では販売禁止の国も』  

 郡司センセの記事に関してはこちら
 郡司和夫センセがデタラメを書いている! ペットボトル茶は危険!だそうで  

 もともと、一種の薬として重宝されたお茶ですが、最近はお茶をつくる過程で、アミノ酸を添加している商品もあります。
 そのようなお茶は、薬効効果など期待できません。
 そういうお茶を飲む人が多くなっているので、つくるほうもそれが当たり前になってしまうのかもしれません。

 >最近はお茶をつくる過程で、アミノ酸を添加している商品もあります。
 最近ではなく以前から有り、存在する。
 地域性があり、山陰から北陸にかけて多いそうで、その様な需要があると言う事であろう。
 すくなくとも、関東地方ではアミノ酸等の表示をしている緑茶は見た記憶が無い。
 さらに発色をよくするためにアンモニウム塩の使用もあるとのことである。

 茶においてもこのグルタミン酸を添加することが,山陰から北陸地方にかけてかなり行われており,比較的安でかつ濃厚な味であることを好まれ一定の市場を持っている。
  添加茶の化学成分による判別法 茶業研究報告1992巻(1992)76号  

 これによれば茶のアミノ酸のテアニンとグルタミン酸の比率、ナトリウムの量でグルタミン酸ナトリウムの使用は判別可能で、アンモニウム塩の使用も判別可能であるとの事である。
 食品衛生法では、使用を許可されている添加物を使用し、その旨表示していれば問題は無い。
 農薬・添加物について 公益社団法人静岡県茶業会議所
 ただし、前出の「添加茶の化学成分による判別法」によるとグルタミン酸ナトリウムを添加していると思われるが、その表示の無いものもあったとのことであった。
 この研究は1992年で約26年前であり、使用しているにもかかわらず表示しないのは食品衛生法違反であり、昨今は食品表示が厳しくなっていて使用しているのに表示していない例があるかどうかは不明である。

 おいしい、まずい以前の問題として、多くのペットボトルのお茶には、農薬や化学肥料や食品添加物が混入していますし、高濃度にカテキンを加えているものさえあります。
 カテキンは肝臓に障害をもたらすという見方もあり、ヨーロッパではこれを販売禁止にしている国もあるくらいです。
 日本では、「特定保健用食品(トクホ)」に認定されているので、むしろ国が飲むことを勧めている印象さえあります。 

 普通のペットボトルの添加物は酸化防止剤としてビタミンC(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム)が使われているくらいである。
 ビタミンCを使用していないペットボトル茶は無いといって良いだろう。
 郡司和夫センセはビタミンCにかみついていたが・・・・・。

 >カテキンは肝臓に障害をもたらすという見方もあり、ヨーロッパではこれを販売禁止にしている国もあるくらいです
 調べた限りでは欧州でカテキンを販売禁止にしている国はみつからなかったが・・・・。
 ただし高濃度のカテキンが肝障害の原因になるのでは無いかという説はある様である。

 緑茶カテキン類を含むフードサプリメントについては、成人集団において 1 日当たりの EGCG 用量が 5~1,000 mg であった。
 伝統的な方法で煎れた緑茶侵出液のカテキン類と、それと同等の組成となるよう希釈された飲料では、一般に、欧州加盟国からの報告値に相当する摂取量を考慮した安全性アプローチの推定によると安全であるとみなされる。
 だが、ほとんどが特異体質反応によると考えられるが、まれに緑茶侵出液の摂取後に肝臓障害を発症した事例が報告されている。
 緑茶カテキン類が肝臓に及ぼし得る有害影響に関する利用可能なデータに基づき、ANS パネルは、介入臨床試験のレビューから、フードサプリメントとして1日当たり800 mg以上のEGCG を摂取すると、対照群と比較して血清トラスアミナーゼの統計学的に有意な増加が誘発されることを示す根拠が得られていると結論付けた。
 緑茶抽出物の長期的な使用によってより重篤な肝臓影響を生じるのか、そして安全であると考えられる EGCG 用量については、データ不足等による不確実性があり結論が出せなかった。
 また、緑茶にはピロリジジンアルカロイド(PA)が含まれ、そのうち 1,2-不飽和 PA はCYP450 の作用により肝臓毒性のある代謝物になる。パネルは、緑茶製品に存在する PA の
 濃度では単独で非腫瘍性肝臓毒性を誘発しそうもないが、緑茶カテキン類の肝臓毒性の一因になる可能性については排除できなかった。
 従って ANS パネルは、フードサプリメントを含む緑茶調製物中の PA の最大濃度を設定すべきであるとともに、緑茶カテキン類の肝臓毒性に関する用量反応性を確認するための試験を実施し、緑茶製品(特にフードサプリメント)の表示にはカテキン類の量と EGCGの比率を記すべきだとしている
 食品安全情報(化学物質)No.10/ 2018(2018.05.09) 11ページ 国立医薬品食品衛生研究所

 現時点ではカテキン類が肝臓障害を起こすかはデータ不足としている。
 1日当たり800 mg以上のEGCG を摂取すると、対照群と比較して血清トランスアミナーゼの統計学的に有意な増加が誘発されることを示す根拠が得られていると結論付けたとしている。
 血清トランスアミナーゼはAST(旧GOT)、ALT(旧GPT)と呼ばれ、健康診断では肝機能の検査として必ず行われる。
 基準値内での増加なのか、異常値とされるまで増加したのは不明だが、これが大量摂取で肝臓障害が疑われているのであろう。

 一方、小児(40人)を対象とした試験において、カテキン576 mg/日を含む緑茶を24週間摂取させても、悪影響はみられなかったという研究もある。

 目的:
 この研究の目的は、カテキンが豊富な飲料が肥満の小児の体脂肪および心臓血管疾患リスク因子に及ぼす影響を評価し、その使用の安全性を検証することである。

 方法および手順:
 肥満または肥満に近い日本人の子供がこの研究のために募集し、4週間の導入、24週間の飲料摂取期間および12週間のフォローアップで、二重盲検、無作為化、対照研究を行った。
 被験者は、カテキン576mg(カテキン群)またはカテキン75mg(対照群)を含む緑茶を1日1回、24週間摂取させた。
 無作為化は、性別、年齢、およびBMIによって層別化した。研究期間中、被験者は通常のライフスタイルを維持するよう指示された。

 結果:
 40人の被験者(カテキン群; n = 21、対照群; n = 19)からの試料を用いてデータを分析した。
 カテキンと対照群の間で、体脂肪量などの主要な結果変数に有意差はなかった。
 しかし、週0値の中央値を用いて分析を階層化した場合、カテキン群の腰囲、収縮期血圧、および低密度リポタンパク質コレステロールにおける24週目の減少は、対照群のそれより有意に高かった。
 上記の中央値のカテゴリについては、カテキンが豊富な飲料の摂取は、いかなる有害作用も伴わなかった。

 討論:
 これらの知見は、カテキンを多く含む飲料を摂取することにより、日本人の子供に安全性の懸念を生じさせることなく、重篤な肥満および心血管疾患の危険因子を改善することを示唆している。
 Catechin Safely Improved Higher Levels of Fatness, Blood Pressure,and Cholesterol in Children

 >日本では、「特定保健用食品(トクホ)」に認定されているので、むしろ国が飲むことを勧めている印象さえあります。
 カテキンが健康に対して有効性があるという研究は多くある。
 要はパラケルススの名言『すべての物質は有害である。毒でないものは存在しない。毒と薬を区別するのは適切な量である』の通りであろう。

 ちなみに伊藤園の「2つの働きカテキン緑茶」は、350ml当たり茶カテキン197mgで、1日当たりの摂取量は700mlである。
 伊藤園カテキンシリーズ  
 花王のヘルシア緑茶は350ml当たり540mgで、1日当たりの摂取量は350mlである。
 製品Q&A 
 これらを飲んだところで健康被害が発生する可能性は非常に低いと思われる。

 使われている農薬はネオニコチノイド系といわれるものが増えてきていますが、これは、ヨーロッパでは使用禁止の国がほとんどです。

 屋外での使用が禁止で、常設の温室での使用は許可されている。
 食品安全情報(化学物質)No.10/ 2018(2018.05.09) 5ページ 国立医薬品食品衛生研究所

 ヨーロッパでは、このような農薬が検出される日本の茶葉を輸入禁止にしている国もあります。それを日本人は平気で飲んでいるのが実態です。

 お茶に限らず、すべての食品は規定の残留量を超えれば輸入禁止になるのは、日本でも同じ事。
 日本のお茶に対する残留農薬の基準値は諸外国に比べて緩いのは間違いない。
  残留農薬規制リスト  
 ただしこれは最大値であり、実際は下回っていたり、未検出の場合も多い。

 >多くのペットボトルのお茶には、農薬や化学肥料や食品添加物が混入していますし・・・・
 これはペットボトル茶に限らず茶葉でも同じ事。
 南清貴センセもペットボトル茶に因縁を付けたいらしい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。

CAPTCHA