株式会社京山の産地偽装米騒動「衆議院農林水産委員会」

   2017/02/19

 週刊ダイヤモンドの報道による、株式会社京山の米産地偽装問題は、京山によるダイヤモンド社提訴に進展した。
 その内容は
  ・損害賠償請求額 1100万円
  ・謝罪広告 
  ・ウェブサイトの2017年2月18日号の削除
  ・提訴費用の負担
 となっている。
 一方ダイヤモンド社は、訴状が届いておらずコメントできない。記事の内容には自信を持っている。としている。
 株式会社京山2/15プレスリリース 

 また、2月15日に開催された衆議院農林水産委員会で、小泉進次郎議員がこの件に関して質問をした。

 小泉議員
 略~、
 本件記事の検査結果についてはその検査方法や検査機関の実績などから、正確性が強く疑われるものです。 と言う事で書いてありますが、今回この検査機関、これは同位体研究所という研究所ですが、これは今まで農水省の行政検査などでも利用しているとうかがっていますがそのとおりで結構なのでしょうか?

 今城消費安全局長
 今城消費安全局長 私どもは常日頃からですね、食の安全安心という観点から表示につきまして、適宜市場からですね物を購入して調査をすると言う事をやっております。 その前提としてですね、このいわゆる産地につきましてそれをなんと言いますでしょう、何というのでしょうね無差別にですね抽出するよりは一定の前提を置いて抽出するというほうが効率的でございますので、その調査の端緒とする場合にこのいわゆる同位体研究所というところにですね、お願いをしてその調査をした上でですね、まあ一定程度疑義が有りそうだというものを対象に私どもの正式な調査に入るというその端緒として使っているという事実はございます。 ただあのこの事実だけをもってですね、すべてが特定されるわけではございませんので、先程来申し上げているとおり実際に立ち入り検査をするなどを行い、その上で書類等ですべての米の出入りをトレースするという事をもって事実関係を特定していくと言う事をやっているところでございます。

 小泉議員
 今、今城局長からもご答弁有った様に、まあこの研究所は農水省も利用しているという事です。 それで先程の京山からのプレスリリースによりますと、こう書いてあるんですね。 先程読んだところからの続きなんですが、「現在農水省に調査を依頼しており、いずれ事実が明らかになると考えております」、そこで農水省におたずねをしたいとおもいます。 この株式会社京山が農水省に調査を依頼したという事実はありますか?

 今城消費安全局長
 お答えいたします。 今おっしゃるとおりこの株式会社京山の方からですねホームページにその様な文書が掲載されているという事も私たちは承知しております。 そのためですね、今ご指摘がございました、え~農水省に調査を依頼しておりという文言はですねその文書の中に有ったものですから、これは私ども全くあの依頼を受けた事実はございません。 従いまして、この会社に対してもですねそれは事実と違うのでは無いかということで申し入れをしたところでございます。 またいずれにしましてもですね、先程申あげたとおり2月10日に立ち入り検査を行ったのはこれは無通告の強制立ち入り検査でございますので、そういうことでございます。

 小泉議員
 今、おわかりになったと思いますが、これ私判らないんですよね。 この記事は事実では無いと言いながら、発表した文書の中には農水省に調査を入らしていないにもかかわらず、農水省に調査しているという事を発表するんです。 今回この記事が事実かどうかというのは私も判りません。 ただ現時点で判っているのは、農水省に調査を依頼していないにもかかわらず農水省に調査を依頼したという事を発表するという、私はこれは一体どう言う事なんだろうかと思うんですが、大臣いかが受け止められておられますか?

 山本農水大臣
 一般論で申し上げますと食品の産地偽装、こういうものは許されるものでは有りません。 特に国民生活、食の安全こういったものに不安を与えてしまいます。 子供を抱える親、あるいは親を支える家族、そういった人たちに社会的にも不安を与えていくものでございます。 そんな意味でこの食の信頼、これを損なってはなりません。 徹底した調査を行う必要があるという様に考えております。 報道内容を知り得た後、強制にわたる立ち入り検査、これを開始しております。 もとよりこれは食品表示法、トレーサ法等で、最終的には刑事責任を問うべき、法の下による立ち入り検査でございます。 そんな意味で徹底的に調査をし、真偽を明らかにしていくという事を行いたいと思っております。

 小泉議員
 大臣がおっしゃったとおり、これ仮にこれが事実だとすると、まぁ消費者の皆さんへの裏切りはもちろんではありますが、農家の皆さんからしても自分が作ったお米がまさか中国の米と混ぜられたということは、到底予想もしていないでしょうからこれ農家の皆さんへの裏切りでもある訳です。 そして今回仕入れ先が、JA東びわ湖、JA魚沼南という事が書いてありますから、これはJAグループの中でも頑張っている農協に対する裏切りでもある訳でこれを放置しますと、私は当然出てくる議論だと思うのは、この京山という会社が販売した米だけでは無くて、流通している米が大丈夫かとそういった不安になる事が当然だと思うんです。 なのでこの今もうすでに様々、これは中食、外食業界も含めてですね、自分が使っているところの米が大丈夫なんだろうかと、そういったことが声としては上がっていると言う事も耳に入って来ますが、そういった事を速やかに断ち切ってこの信頼を回復していくためには、スピード感をもった速やかな調査が私は不可欠だと思いますが、今すでに立ち入り検査等調査に入っているという段階だと思いますが、どれくらいの期間調査に時間をかけるというつもりですか?

 今城消費安全局長
 委員ご指摘の通りですね、この件にとどまらず、他の米等の食に対してまでですね、不安感が広がるという事は非常に問題がある事になるという事という認識でございます。 従いまして私ども農林水産省では普段からですねこの監視、食品表示に関する監視等をですね行っておるところでございますが、また今回の報道を受けましてですね、さらなる消費者の不信感が高まる事の無い様ですね、しっかりと行政による監査、監視これをしっかり行って行かなければならないと言う事と共に、本件についてもですね事実関係の究明ということについて徹底的に、なるべく早くですねやってゆきたいと考えております。

 小泉議員
 ま、なるべく早くとの言葉がありましたがこれは時間をかければかけるほど、その間に増幅してゆく国民の食への不安、不信感そう言ったものが有ると思いますから、大臣、改めてこの調査一日も早くスピード感を持って調査結果をしっかり公表するとそう言った旨のご意向というかお気持ちの程を述べていただきたいと思います。

 山本農水大臣
 この種の事案につきましてはスピード感が必要でございまして、特に隠蔽証拠、隠蔽される可能性が極めて高いという事も有りまして、立ち入り検査はきわめて早急な迅速な形で行われました。 その流れの中で明らかにするべきは、出来るだけ早く明らかにしてゆく、ゆう覚悟で望んでゆきたいと思っております。
 以下略
2/15衆議院農林水産委員会 

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京山の2月13日のプレスリリースの中で
 ・検査方法や検査機関の実績などから正確性が強く疑われる。
 ・農水省に調査を依頼している。
 の2点は事実と異なっているとの農水省の見解である。
 株式会社京山2/13プレスリリース 
 さてさて、この騒動の結果どうなるのだろうか。

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